子どもの将来が心配です。就労や生活について、どのような準備をしたらよいでしょうか?
自立支援
お子さんの将来について、就労や生活のこと。考えれば考えるほど不安になってしまいますよね。「この子は一人で生きていけるのかな」「働くことができるのかな」「親がいなくなったらどうなるんだろう」。そんな不安を抱えた保護者の方は、本当にたくさんいらっしゃいます。
「将来」という長い時間で考えると、確かに大変です。でも、具体的な準備や支援制度を知ることで、その不安は少しずつ和らいでいくんです。今からできることは、実はたくさんあります。様々なサービスが整っていて、適切な準備と支援があれば、多くの方が地域で自分らしい生活を送ることができるようになってきています。
うちの子は支援学級に通っていますが、卒業後のことを考えると夜も眠れないこともあります。一般企業への就労(障害者雇用を含む)、就労継続支援A型事業所(雇用型)・B型事業所(非雇用型)、就労移行支援事業所(一般就労を目指す方の訓練)など、選択肢があると聞いて少しホッとしました。でも正直、情報が多すぎて混乱しています。
小中学校や高校では「子ども扱い」もありがちな就労や将来の話。でも、間違いなくて「設計」をやり始めることは大切です。早いうちから少しずつ考えていくことで、お子さん自身も将来の生活をイメージしやすくなっていきます。
とはいえ、今すぐ行けば良いというわけではないんです。まず、学校や相談支援事業所が相談にのってくれます。特に高校入学以降は、就労移行支援サービス利用中にも、法人内の就労系事業所で体験実習ができたり、実習先との橋渡しをしてくれる場所もあります。「焦らなくて大丈夫」なんです。
将来の生活の場としては、グループホームなどの選択肢もあります。グループホームは、障害のある方が地域で共同生活をしながら、必要な支援を受けて暮らす場所です。以前は「親が元気なうちは自宅」という考え方が主流でしたが、最近では「親が元気なうちにグループホームで暮らす練習をしておく」という流れも出てきています。親御さんが関われる傍近くをそういった施設に合うところを見つけておけば、いざという時も安心ですよね。どのような環境があるかなど、グループホームを見ることはとても可能です。
長期的な視点を持つのはとても大切です。でも、日常生活スキルやコミュニケーションスキルの獲得ももちろん大切ですが、それよりも「余暇時間を有意義に過ごせる力」を伸ばすことも考えていきたいですね。一週間に168時間あるうち、仕事や日中活動をしている時間は17%前後で、実の他の83%は余暇や各種必要な時間の使用にあてられます。楽しめることや趣味があると、地域で暮らすことがもっと豊かになっていきますから。食事作り、買い物や掃除、離離を発見させ、明日への活力を養える力はとても大切です。
「親亡き後」という言葉は重いですが、しっかり考えておくことで、いろいろなことが見えてきます。以下のようなポイントを、少しずつ整理していくといいですよ:
- 経済的な準備:障害年金、成年後見制度、各種手当の活用方法を知っておく
- 生活の場の確保:グループホームなどの情報収集と見学
- 支援者とのつながり:相談支援専門員や福祉サービス事業所との関係づくり
- 本人の意思決定支援:本人が望む生活について、少しずつ一緒に考えていく
- 緊急時の連絡網:何かあったときに連絡できる人のリストを作っておく
今からできる準備
- お子さんの「好きなこと」「得意なこと」をたくさん見つけて伸ばす
- 日常生活の中で、できることを少しずつ増やしていく
- 地域の福祉サービスや支援機関について情報収集する
- 同じような立場の保護者の方とつながりを持つ
- お子さん自身が「自分で決める」経験を積めるようサポートする
- 学校や相談支援事業所と将来について定期的に話し合う
将来のことは、一度に全部考える必要はありません。今日できることから、一歩ずつ進んでいけば大丈夫です。そして、一人で抱え込まないでください。私たち放課後等デイサービスのスタッフも、学校の先生も、相談支援専門員も、みんなでお子さんとご家族を支えていきます。
当事業所でも、お子さんの将来を見据えた支援を心がけています。日々の活動の中で、生活スキルや社会性を育むだけでなく、お子さんが「楽しい」「やってみたい」と思える経験をたくさん積めるよう工夫しています。将来についての不安や疑問があれば、いつでもスタッフにお声がけください。一緒に考えていきましょう。